カスタマーハラスメントについてプレゼンセミナーに登壇しました!

2025年9月22日(月)13:30より2時間お時間をいただき、
プレゼンセミナータイトル『接遇とカスハラから考える 組織の在り方について』〜カスハラに負けない!現場で役立つ対応力と本部のサポート体制〜というテーマでお話をさせていただきました。

その大枠を振り返りとしてまとめておきたいと思います。

接遇とは「組織文化の縮図」

接遇というと、笑顔や敬語といった“マナー”を思い浮かべる方が多いと思います。
しかし、本質は「組織の理念や姿勢を、日々の行動で体現すること」です。

例えば、老舗旅館では「心からくつろいでいただく」という理念が、お茶を出すタイミングや声かけに表れます。
つまり、接遇は単なる所作ではなく、その会社の“在り方”を示すものなのです。

カスハラは不可抗力、だからこそ「向き合い方」が大事

近年注目されるカスタマーハラスメント(カスハラ)は、ゼロにはできない“不可抗力”の現象です。
重要なのは「現場任せにしない」こと。

    • 起きてしまった時の対応力
    • 起きる前の感性(違和感に気づく力)

この両輪が組織には必要です。

「問題意識」を持つことが未然防止につながる

小さな違和感を放置すると、大きなクレームに発展します。
「なぜ声が強くなったのか」「このお客様は少しヒートアップしているな」と気づく力が未然防止の第一歩です。

その気づきを共有し合える文化(“ありがとう”で受けとめる文化)が、強い組織をつくります。

接遇を「在り方」として再定義する

接遇はお客様だけでなく、社内でも必要です。
同僚が困っていたら「大丈夫?」と声をかけることも立派な接遇です。
社内で“在り方としての接遇”が浸透している組織ほど、外部の厳しい環境にもしなやかに対応できます。

組織を支える「未然防止」と「事後対応」

カスハラやクレーム対応では、以下の仕組みが欠かせません。

    • 明確な対応基準
    • 責任者へのエスカレーション体制
    • 従業員を守る相談窓口やメンタルケア
    • 防止策(ポスター掲示、匿名名札など)
    • ロールプレイングによる訓練

個人の頑張りに依存せず、組織全体で支える仕組みが信頼を生みます。

まとめと問いかけ

接遇もカスハラ対応も突き詰めれば、組織の哲学の表れです。
では、皆さんの職場ではどうでしょうか?
違和感を安心して口にできる雰囲気がありますか?
接遇を通して「あるべき姿」を体現できていますか?
その姿を仲間と一緒に支える仕組みは整っていますか?

2026年には「カスタマーハラスメント対策」が全企業に義務化されます。
個人任せではなく、組織全体で「在り方」を磨くことが求められる時代です。

最後に

私の研修では、こうしたテーマを深掘りし、実際の現場ですぐに実行できるアクションプランづくりをサポートしています。
「自分たちの組織文化を接遇にどう落とし込むか」── ぜひ一緒に考えていきましょう。

この記事を書いた人

鵜飼千登静
鵜飼千登静
夢叶いJALの客室乗務員として国内線・国際線に乗務、結婚、妊娠。しかし、育児休職中にまさかのJAL破綻。思いもよらぬ形で早期退職というつらい選択を余儀なくされる。キャリアが途切れる不安から、娘1歳半より講師としてセカンドキャリアを築くが、小さい我が子を抱えての社会復帰に心身ともに限界に近づき、ひとり働き方改革!
現在はフリーランスの講師×キャリアコンサルタントとして、行政セミナー、企業研修、教育機関(高校・専門学校・大学)講義、就職・キャリアアップ支援など人材育成をメインとする。一人ひとりの個性や現在の状況と課題に着眼し、その方が描く未来に近づけるようファシリテーターとしての役割で人を導く。

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プロフィール

鵜飼千登静

元大手航空会社の客室乗務員、現在はフリーランス講師。国家資格キャリアコンサルタント。

高等教育機関では主にキャリアデザイン・就職対策・エアラインビジネス・ホスピタリティ/ビジネスマナーに関する授業を担当。
企業・医療機関では新入社員研修・人材育成研修・マナー接遇研修に登壇中。

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